ステムセル研究所②

前回「ステムセル研究所」の投稿をしてからずいぶん経ってしまいました。プライベートがごたついて投稿できませんでしたが、気を取り直して再開していきたいと思います!

本日はステムセル研究所の決算と将来性を分析していきます。それではまず決算から見てみましょう。

ステムセル研究所は今年2021年の6月に上場したばかりですが、非常に高い成長率を見せていますね。昨年はコロナの影響と設備投資のためマイナス成長となりましたが、今期は過去最高益を更新しそうです。
コロナによりやはり検体数が大きく落ち込んでおりましたが、それも大きく回復し以前よりも伸びてきております。新たなサービスである臍帯の検体数も順調に伸びています。

設備投資もすでに完了しており、来期からの利益率の向上が期待されます。

つぎにステムセル研究所の収益構造を見てみましょう。

臍帯・臍帯血の保管は長期にわたるので、前受け金として一括で受け取った後、保存期間にわたり案分して利益計上する仕組みですね。
ですので、毎期の利益だけでなくBS上の前受け金が順調に伸びているかも重要なチェック事項ですね。この前受け金が膨らんでいれば、大げさに言えば将来20年の利益の成長が約束されるわけですから超重要です。
検体数も右肩上がりに伸びており、それに比例して前受け金も増加していると思われます。この前受け金と検体数はステムセル研究所の重要なKPIといえそうです。

次に事業の将来性に目を向けてみましょう。

まず何といっても日本の臍帯血市場において独占状態にあります。技術面・設備面で考えても参入障壁は高めであると考えられるので、この圧倒的シェアは同社の非常な強みと言えます。
そして臍帯血保管サービスの市場自体に今後大きな伸びが見込まれます。シンガポールや韓国などでの普及率が20%前後であるのに対し、なんと日本は0.9%!ips細胞研究でのノーベル賞を受賞した山中伸弥先生を輩出しているのに法整備などが追い付いていなかったんですね。先進国では低めのアメリカ並みになったとするだけでも市場規模は3倍、再生医療の研究が進み世界的に普及率があがれば市場の拡大余地は青天井ともいえるでしょう。そしてその中で国内シェア99%なのですから恐ろしいポテンシャルを秘めていると思います。
国内だけでなく海外の市場にも目を向けているようですね。こういったサービスは先進国特有といっていいと思いますが、今後人口密集地帯であるアジアの経済成長とともに魅力的なマーケットとなっていくでしょう。

さらにステムセル研究所の成長余地はこんなところにも

なんてアナログなマーケティングをしていたのでしょうかw こんな営業手法でこれだけの成長を遂げていたのですからある意味驚きですw
臍帯血・臍帯に続いてその他の周産期組織の研究も進めており、新サービスの展開も期待できそうです。

いかがだったでしょうか?非常に魅力的な事業であり、将来性に富んだ会社ではないでしょうか。皆さんもぜひご注目ください。