ケアネット 番外編

ケアネットの2021年12月期3Qの決算が発表されました。それを受けて本日11/12は大幅に株価が跳ね上がる結果となりました。早速内容をご紹介します。

株探よりの抜粋です。

一見すると成長鈍った?と見えるためか、気配は一時S安になったりもしました。しかし昨年の3Qはすでにコロナを機にした急成長が始まり売上高・営業利益ともに爆発的に拡大していたため、その「特需」をさらに上回ったと考えれば非常によい決算といえるのではないでしょうか。進捗率も91.4%に達し、上方修正を出さないのが不思議なほどです。

すにで3Qまでの累計で前年度の営業利益を30%以上上回っています。また、記載にあるように昨年の3Qはコロナ禍で一気に医療DXが加速したため3Qで異常に利益が伸びていますが、例年は1Qと4Qが強いという季節性があるようです。仮に4Qも前年比約10%の成長を達成したとすると営業利益は営業利益は25億円となり65%ほどの成長となります。当初計画を15%ほど上回る計算!上方修正出そうよw

そうなるとEPSはおよそ37円となり、前年度の2倍弱!!株価も2倍弱になればいいのですが(;^ω^)

とはいえ、「医療DX銘柄ってコロナが終わればオワコンなんじゃないの?」という不安もお持ちの方もいるのではないでしょうか?しかしこれについてはNOといえると思います。

いずれもケアネットのIR資料からですが、背景にあるのは医薬品市場の構造変化とそれに伴う製薬会社の合理化の必要性。その一端がMRの削減であり、すでにコロナ以前からそれは進行していたといえるでしょう。コロナはそれを一気に加速化させましたが、企業にお勤めの方はお分かりかと思いますが会社が一度削った費用を従前に戻すなんてことはまずないわけで、コロナにかかわらず医療のDX化は今後ますます加速するのではないでしょうか。人間は退化できない生き物ですから。
セグメント別に見てみますと連結グロース事業の利益拡大が目立ちます。アドメディカの連結子会社化が大きく貢献したとのことです。メディカルプラットフォーム事業はコロナ禍においてコンテンツ作成費用の増加などにより利益ベースで前期比マイナスとなっていますが、ここはケアネットの競争力の源泉である医師会員数の増加・維持が至上命題であり、他のセグメントの根幹を支える部分ですのでセグメント単体で見るべきではないでしょう。さて、その医師会員数ですが、
ケアネットの最も重要なKPIです。売上高ときれいな相関を描いていますね。中期経営計画では2025年までの5年間で7万人増の25万人が目標とされていましたが、前期末で18.1万人、2021年3月末で18.3万人、2021年9月末で19.1万人とほぼ目標通りに推移しているようです。今後も中期経営計画の進捗を測る重要な指標となりそうです。

既存事業は総じて好調といえると思います。ここにさらにヘルスデータサイエンス事業が加わってくれば中期経営計画の実現も見えてくるかもしれませんね。現状に満足せず、次の成長事業を準備する姿勢も頼もしいです。これからも楽しみにケアネットをウォッチしていきたいですね。