ケアネット②

医療DX事業

ケアネットの営業利益の約90%を稼ぎ出す主力事業です。製薬会社の医師をつなぐサービスを提供します。

従来MRが担っていた医師や病院へのマーケティング活動や医薬品の情報提供・適正使用の促進をネットを通じて行うことで製薬会社にとってはMRにかかっていた人件費を大幅に削減し、医師にとってはMRと会う時間を割くことなく情報を入手できます。また、医師・病院からは使用後の報告や意見なども吸い上げて製薬会社に還元し、開発援助を行います。

ここでメディカルプラットフォーム事業における圧倒的な数の医師会員とのネットワークが多大な強みとなります。競業企業が同じようなサービスを提供しようとしても一朝一夕にこの巨大ネットワークは築けませんので、このネットワークこそケアネットの競争力の源泉であり、参入障壁となっています。

コロナ禍においてMRのDX化は促進されましたが、コロナ特需による一過性のものではなく今後も加速する流れです。というのも現在製薬業界においては「スペシャリティ医薬品」の開発が利益確保の上で重要になっています。スペシャリティ医薬品とは、希少な疾患や再生医療などより専門性の高い医薬品です。対して一般に使用機会が多い薬品を「コモディティ医薬品」といい、これには多くのジェネリック薬も含まれます。

現在コモディティ医薬品は薬価を下げ続けられており、将来的には殺虫剤のようなただの化学製品として、お安く手軽に手に入ることが国策として志向されているようです。国民としてはありがたいことですが、製薬会社としては忙しくても利益が少ないということになります。反してスペシャリティ医薬品の開発・販売に当たっては高い利益が見込まれます。ただ同時に医師への十分な説明や情報提供が必要になったり、特別な管理・流通が必要になったり、専門医の研究・処方例に基づく知見や経験の共有が重要になります。ここに医療のDX化が今後も拡大する理由がります。ケアネットは持ち前のネットワークでこれをワンストップに行うサービスを提供することで医療DX事業のさらなる成長を見込んでいます。